日本一の高校生読手
最初にあの子の読みを聞いたのはいつだったろうか……
扇風機の風を受け、携帯電話をいじりながらふとそんなことを考える。多分、2年前の秋頃だったと思う。正直、最初の印象は僕にとって『取りづらい読み』だった。下手というわけではないのだが、読み方に少し癖があって、全体的に早く読んでいるのに伸ばすところは長く伸ばし過ぎ……そんな感じの読みだったと記憶している。
本来であれば、その時点ですぐに注意してあげるべきだったのかもしれない。しかし、色々あって僕は読手にアドバイスをしたくなくなっていたので、何も言わずにただ試合をするだけだったのだが、何度も練習にお邪魔して読みを聞いていくうちに、少しずつ悪い癖が治っていくのが分かった。同時に発音や声の大きさもだんだんと良くなって行き、そして高校総文祭読手コンクールの部の3名の中の1名に選ばれたことを知り、驚きと同時にとても嬉しく感じた。
それから、色々と積極的に自分の読みの感想を周りに聞いたり、読みの練習をする姿をそれまで以上に見かけるようになった。ある日の練習のとき、僕は試合中にあることに気が付いた。「あ、札が読まれる前に次に読まれる札が分かっちゃうや……」要するに、間のときの息遣いで次に読まれる札がある程度分かってしまう状態になっていた。このことを言うべきかどうか……迷った。僕自身があまり読みをやらないので、これを治そうとして他の部分が悪くなってしまうのが怖い……そして、アドバイスを求められたときに、「悪いところはあるんだけど……実際の大会では分からないだろうから、別に治さなくてもいいかもしれないけど……」と、指摘するかどうか迷っていると、「大会で良くても、練習で悪かったら意味ないじゃないですか!」と、きっぱりと即答された。
言った本人は、そのときのことを覚えているかどうか分からないが、僕はその言葉に凄く感銘を受けた。大会に向けた読みの練習するということ以前に、大会に向けて頑張る選手たちのために良い読みをしてあげたい……そんな想いが伝わってきた。
色んなことがあったと思うけど、色々と思い返すと僕まで泣けてきちゃいます。遅くなりましたが、高校総合文化祭小倉百人一首かるた部門読手コンクールの部、最優秀賞おめでとうございますっ!
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9 Comments
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うん、ほんといい詠みしてたよ!
コーチ、よかったね!!
まぁ、僕はコーチとして何もしてあげれてないんだけどね。
その最高の読みを聞いてあげられなかったのが残念かなー。
本当に嬉しい!この快挙に対して素直に喜んでいます。そもそも彼女が読みを始めたのは、マネージャーとしてなんとかして部員に貢献したいという思いからでした。最初は、あまり上手とは言えませんでしたが、「部員の競技力向上のために」という思いから一生懸命に読みの勉強をしてくれました。当日の彼女の読みは、本当にすばらしく、会場の雰囲気を完全に掴んでいました。別人が読んでいるようにも感じました。完全を求める人から見れば、たしかにまだまだという点もあるかもしれませんが、それでもやはりすばらしい読み手に成長してくれたと思っています。彼女に関わっていただいたすべての人たちに感謝しています。たっちゃん、O本さん、H口さん、益田まで来ての応援ありがとう!コーチ、ありがとう!
「選手たちのために読む」というのは、読手が心得ておくべき最も重要な想いだと思います。
その想いがあったからこそ、自身の上達へと繋がったのでしょう。
みなさん、お疲れ様でしたっ!
ちょっと暇してて色んなところを見て回ってますww
彼女の読みはほんとに素晴らしかったです。
試合をしていた私にとっても取り易かったです^^
全部の読手を聞いて彼女が優勝!って思いました。
本人に凄かった!!よかったよ!っていうといつもかえってくる言葉は、私が読んでみんながスパッと払えてるのがうれしい。みんなが取りやすいような読みをしたいっと。
彼女は読手としても人間としても素晴らしい人間だな~と思いました^^
『スパッと払えてるのがうれしい』か……僕がスパッと払ってお手つきしているときは微妙な気分だったかもなぁ……笑
試合をしていた人の『取り易かった』という感想は最高の褒め言葉でしょうね☆
最高の誉め言葉ですね。ありがとう!本人は照れ性なので、代わりに書きました(笑顔)。
8月8日(水)、今日の熊本日々新聞に、この記事が大きく載せられていました。かほりクンの最高の微笑付きです。コメントの内容を今日初めて知りました。やはり「みんなが精一杯力を発揮できるように読むことだけを考えた」「みんなでもらった日本一のトロフィー」という言葉には泣けてきました。「チーム鹿本」の精神がとても嬉しい!「ひとりのヒーローやヒロインは要らない。全員がヒーロー&ヒロインになるのが鹿本の歌留多だ」といつもミーティングで叫んでいます。このコメントは、本当に嬉しかったよ。
朝、新聞を読んでいてびっくりしました。
良い意味で笑ってしまい、じっくりと読ませてもらいました♪