Post:2009年07月19日
第31回高校選手権観戦記6【団体戦メンバー編】
今年は、過去最高の部員数の中から、8人のメンバーを選ぶこととなりました。
観戦記からは少し話が逸れますが、部内の争いから勝ち上がった準優勝メンバーへのコメントを、一言ずつ書いていこうと思います。
主将
2年生ながら主将を任されてプレッシャーもあっただろうけど、その役割をしっかりと果たしてくれたと思います。だけど、部内の争いがあるから、来年も主将になれるように頑張らなきゃね(笑)
副将
オール3年生の団体戦という夢は叶えてあげられなかったけど、嬉し涙を流させるという僕の目標は達成できて良かったです。総文の主将は任せたぞっ!
三将
決勝戦以外は全てタバ勝ち以上という、素晴らしい活躍を見せてくれました。早く勝ちすぎて逆に目立たなかったけどね(笑)
四将
全試合出場お疲れ様!最後まで疲れているようには見えなかったのは流石でした。
五将
団体戦では不完全燃焼の部分があったと思います。その分は、総文で暴れてきちゃってください。
六将
最後に美味しいところを持って行きやがって……格好良かったぞ!でも、「コーチの言うことは2割しか聞いていません」と、面と向かって言われるのはちょっぴり悲しいぞ(涙)
七将
今年は1試合しか出られなかったけど、来年は目指せフル出場!退けば老いるぞ!臆せば死ぬぞ!笑
八将
実は、メンバーに入れるべきなのかどうか少し迷ったけど、まさかここまで戦えるとは思わなかったよ(汗)怪我は焦らずゆっくり治してね。
最後に
今年のメンバーに対しては、団体戦に関する注文を色々とつけました。結果として、最後には良い団体戦が出来て、自分たちの力を発揮することが出来たと思います。
君たちの団体戦は、後輩や仲間達にしっかりと「魅せる」ことができ、きっとみんなの心に深く刻み込まれ、引き継がれていくことでしょう。お疲れ様でしたっ!
<つづく>
第31回高校選手権観戦記5【決勝トーナメント編】
準々決勝 vs宮崎大宮高校
九州同士の対決となったこの試合、結果は『×6、○20、○17、○10、×8』で勝利。これで、偉大な先輩たちの記録である「全国4位」の記録に並びましたっ!
準決勝 vs城東高校
相手のA級選手2人にタバ負けをしたものの、こちらも2人がタバ勝ち。残りひとりが粘られててドキドキしていたが、最後は相手陣を拾うような形で勝利。
試合結果は『○12、○4、×12、○15、×14』で、これで初の決勝戦だ!
試合後に、副将が泣いている姿を見て、僕も涙が出てきました。「去年の悔し涙が、今年は嬉し涙になると良いね」と言っていたのが実現できたなと思い、トイレの個室に行って声を出して泣いちゃいました。
まだ、決勝戦が残っているから泣いちゃダメだったんだけどね……あのとき男子トイレで変な声が聞いた人がいたら、あれは僕の声なのでご了承ください(笑)そして、泣き虫ですみません。
決勝戦 vs暁星高校
決勝戦の相手は、去年の覇者であり、去年の予選リーグ1試合目で敗戦した相手でもあります(2008-07-26 第30回高校選手権観戦記2【団体戦編】)。リベンジですね。
試合前には、ちょっとだけ選手達に話をしました。要約すると、「かるたを始めたばかりの時、札を一枚気持ち良く取れただけですごく楽しかったと思う。勝ち負けとかはどうでも良いから、その時の気持ちを忘れずに、札一枚一枚を全力で取って喜んで最高に楽しんできてね」という感じだったかな。
もちろん、最高の『楽しみ』が優勝することであることは言うまでもないし、今まで一緒に練習してきたんだから僕の言いたいことは生徒たちに伝わったんじゃないかなと思う。決勝戦で試合を楽しもうだなんて、最高の贅沢だな(笑)
感想の前にちょっと小話を。僕が見ていた試合では、暗記時間が終了して試合が始まる直前に審判の紹介をし、審判に向かって例をさせることが多く見られました。
この決勝戦でも、暗記時間終了後にまずは試合毎に横に着く審判紹介、審判長紹介、読み手の紹介が行われて選手達が例をしていきました。そして、読み手への礼が終わった直後に序歌が読み始められました。
つまり、今年の決勝戦(三位決定戦)では、試合開始前にお互いに礼をやっていないのです!お互いに礼をしっかりしようとする傾向にあるのに、選手同士に礼をさせる機会をうばって試合を始めるとは……
もちろん意図的に行ったのではなく、うっかりミスだというのは分かっています。だけど、お互いへの礼がなくて始まる試合は、見ていてちょっぴり悲しかったです。
で、試合の方はと言うと、主将・副将が良い流れの試合をしていたのだが、中盤以降となると全員が押され気味の展開となっていましたが、間近で試合を見ていると、全く負けるという雰囲気が感じられず、はっきり言って「負けるかも……」とは一度も思いませんでした。
しかし、その思いも副将と三将が同時に5枚差で負けてしまって4敗が確定……だけど、まだ試合は終わっていない!
予選リーグの一試合目でタバ負けした生徒が、中盤までは一番最初に負けてもおかしくない展開だったのに、ものすごく粘っていました。最後は「2-1」から相手陣を抜いて札を送り、自陣が読まれて逆転勝利!
なんとか一矢報いることができ、優勝には結びつかない勝利だったけど、チームとしても彼自身にとっても、非常に価値のある一勝だと思いました。
試合結果は『○1、×5、×10、×7、×5』で準優勝。優勝した暁星高校のみなさん、おめでとうございます。3年生がいないメンバーで戦い、予選リーグから最後まで、相手に2勝以上させることなく優勝したのは見事だと思います。来年は一体どうなるか……恐いですね(汗)
<つづく>
第31回高校選手権観戦記4【予選リーグ編】
さて、今年のうちの団体戦メーバーですが、3年生2名と2年生6名ということになりました。そして、部員が多いことのメリットもあり、6将から8将までも『戦える』選手を揃えることが出来たと思います。
……2年生は来年もあるから、余計なことを書きすぎないように気を付けながら感想を書いていきます(笑)
一試合目 vs諏訪清陵高校
試合が始まってまず思ったのは、「競技規程が変更されたのに、未だに札を同時に並べさせないんだな」ということだった。去年の時点では競技規程が改訂されてなかったから仕方ないにしても、全国各地から集まって戦う大会なんだから、競技規程に準じた運営をして欲しいなと思いました。
試合結果は『○21、○18、×17、○10、○10』で勝利。勝ちはしたものの、負けた生徒の調子が気になる結果となった。
二試合目 vs武生高校
この試合の途中に、僕の横に某高校の選手がやってきて、うちの高校の試合を見ていたような気がします。偵察に来ているのだとしたら光栄だな……と思いました。
試合結果は『○11、○6、○23、○6、○12』で勝利。5勝しちゃうとは……みんな強いね。
三試合目 vs暁高校
勝てば決勝トーナメント行きという試合。『2-3』で負けたとしても、勝ち数で決勝トーナメント行きが確定していたと思います。
試合結果は『○5、○4、○14、○16、×5』で勝利。5枚差以内の勝負が3組あったけど、そこまで危なっかしい内容ではなく、みんなの力を知っているからある程度安心して試合を見ることができました。
これで、久々に決勝トーナメントだぁ!!
<つづく>
第31回高校選手権観戦記3【団体戦組み合わせ編】
家に帰ってきたので、ゆっくりと感想記事を書いていこうと思います。まずは、34校でのリーグ戦のやり方を紹介します。
- 抽選は、前年度1~4位となったシード校(県)及び、同一都道府県校が同じブロックにならないことを原則とし、シード校(県)つぎに2校出場県よりクジを引き、その後、北より予選抽選を行った後、本抽選を行います。
- リーグ戦A~Iブロックは、1回戦は(1)と(2)および(3)と(4)、2回戦は(1)と(3)および(2)と(4)、3回戦は(1)と(4)および(2)と(3)の各校により競技を行います。H・Iブロックは、1回戦は(1)と(2)、2回戦は(1)と(3)、3回戦は(2)と(3)の組み合わせで競技を行います。
- 決勝トーナメントに進出できるのは、各ブロックの1位校です。
そして、予選リーグが終わった後の再抽選は行われず、トーナメントの左から順にA~Iが順番に並び、H・Iブロックのみが決勝トーナメント1回戦を行う形になります。
ブログにコメントをいただいて初めて気が付いたのですが……今回のシード校は、全てトーナメントの右半分に偏るという形になっていました。以前は決勝トーナメント開始前に再抽選が行われていたので問題なかったのですが、シード校がトーナメントの片方に偏るというのはおかしな話ですね。例えば、シード校は(ACEG)の4つのブロックのいずれかに振り分けるなど、再抽選を行わない場合のシード校のあり方についても決めておくべきでしたね。
また、再抽選を行わないことで、予選のブロック分けを終えた瞬間に、運の善し悪しが目に見えて分かりやすくなっていたと思います。今回は、E~Iまでの右半分のブロックに、高段位者を複数擁する高校が偏るような形となり、予選リーグでのつぶし合いが行われました。
だけど、今回の大会で配布されていた『全国高等学校小倉百人一首かるた選手権30年の歩み』で今までの大会を見ると、激戦ブロックに入ったチーム同士がまた決勝リーグで戦うようなことは過去にもあるわけで、今回の組み合わせが前例がないほど偏りすぎているわけではなさそうだった。
何はともあれ、うちの高校の立場としてみれば、去年の『暁星高校』『静岡東高校』と3校のブロックに入ることになった去年と比べると、くじ運は良かったなと思いながら団体戦に臨むのでありました。
<つづく>
第31回高校選手権観戦記2【団体戦編】
とりあえず結果を。
優勝
暁星高校(東京)
準優勝
鹿本高校(熊本)
3位
富士高校(静岡)
4位
城東高校(徳島)
応援してくださった多くの皆さんのご協力のおかげで、良い結果を残すことができました。
どうもありがとうございましたっ!
<つづく>