練習中と大会中の送り札の違い

最近、競技かるたの戦術等についての話をあまり書いていなかったので、久しぶりに書いてみようと思います。昨日の大会で、久々に大会モードの送り札をしたので、『練習中と大会中の送り札の違い』について書いてみます。

僕は、練習の時と大会の時では、送り札が変わってきます。ある程度経験を積んだ選手は、送り札が変わってくる理由は言わなくても分かると思いますが、一応書いてみようと思います。

まず、どういう送り札が有効かという事を考えると、『自分にとってやりやすい』『相手にとってやりにくい』である札を決めて送ることだと思う。だから、そのときの自分にとって最適な札を送り続けることが、試合に勝つためのひとつのポイントとなる。

ちなみに、個人的な意見としては、『この状況では、絶対にこの札を送るべきだ!』というのは、その人の取りや性格によって代わってくるものであり、終盤の残り枚数がわずかな状況や、札合わせをしている状況でない限りは、絶対的に有効とされる送り札は存在しないと思う。だから、自分の取りのスタイルが周りと明らかに違うのであれば、一般的な送り札から脱却して、自分に最適な送り札を考えてみると良いでしょう。

ここまでが、大会のような勝ちにこだわる試合ですべき送り札の選び方です。常にこのような送り方をしていても良いのですが、一定の送り方をしていると札に偏りが出てきてしまいます。

例えば、『おおけ』の札を自陣に置いているとお手つきがしやすい、という理由で相手陣に送るという戦法をとっていると、いつまで経ってもその弱点は克服されません。だから、勝ちたいときには送っても良いけど、練習の時には送らずに、お手つきをしそうだという苦手意識を克服しないと、いつまで経っても上達しません。同じように、『よのなかは』『よのなかよ』の別れ札が苦手なので送らずにくっつけたまま、という戦法をとっている場合も同じです。

特に、自陣に友札がある場合には、序盤から中盤にかけて1枚送って別れ札にすべきでしょう。『よの』のタイミングで取るチャンスは、2試合に1回程度の割合で実践で発生しますが、『よのなか』の2枚が場に存在するのは4試合に1回程度しか発生しません。だから、友札として『よのなか』をくっつけたままにしておくと、ただでさえ少ない『よのなか』の別れ札を実践で練習する機会を、さらに減らすことになってしまうのです。

競技かるた初心者は、「友札は送れ」と教えられた人が多いと思いますが、その理由のひとつがこれなのです。自分が練習したい状況や苦手な状況を、送り札によって率先して作っていき克服する……例えそれがその試合の勝利へとつながらなかったとしても、確実に未来の勝利へとつながっていくのです。

練習中は、『自分にとってやりやすい』『相手にとってやりにくい』という送り札の基本を大切にしつつも、『苦手な状況を作り出す』『練習したい状況を作り出す』ということが大事になってくるのではないかと思います。

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