Post:2008年12月15日
全日本かるた協会協力で出版された競技かるた本
先日、メイツ出版より『「百人一首」かるた大会で勝つための本』が発売されたと言うことをブログで書きましたが(2008-12-10 『「百人一首」かるた大会で勝つための本』が今日発売)、表紙の競技かるた試合の写真や出版社のサイトで公開されている中身の一部を見たところ、競技かるたについてしっかりと書かれているような気がします。
本を読んだわけではないので推測になりますが、競技かるたをこれからやってみようという人にとっては、かなり良い本なのではないかと思います。僕が高校の百人一首大会前に、頑張って決まり字を覚えようとしたときには、ほんの数ページしか書かれていない決まり字一覧のページを見ながら暗記したものです。
「競技かるたを始めよう!」という人におすすめするような本は今まで少なかったので、学校の百人一首大会で活躍したいという人や、競技かるたマンガ『ちはやふる
(作:末次由紀
)』を読んで競技かるたを知りたくなった人などは、この本を読んでみると良いのではないかと思います。
競技かるた経験者にとっては、この本から新たに得られるものは少ないような気がしますが、周りの未経験者に対して、競技かるたがどのように行われているかを説明するときに役立つだろうから、買っておいて損はないでしょう(笑)
それにしても、この表紙には『協力/(社)全日本かるた協会』の文字があるのだが……本が出版されて数日過ぎた今でも、全日本かるた協会の公式サイトには何のお知らせも書いてないんだよなー。いつものことだけど、あらかじめ出版されていることが分かっているんだろうから、こういったことは早く周知させて欲しいです!仕事が遅いのか、忙しくて仕方がないのか、競技かるたを広めようという意識が薄いのか……
[Amazon: 4780405300][Amazon: 4063192520]練習中と大会中の送り札の違い
最近、競技かるたの戦術等についての話をあまり書いていなかったので、久しぶりに書いてみようと思います。昨日の大会で、久々に大会モードの送り札をしたので、『練習中と大会中の送り札の違い』について書いてみます。
僕は、練習の時と大会の時では、送り札が変わってきます。ある程度経験を積んだ選手は、送り札が変わってくる理由は言わなくても分かると思いますが、一応書いてみようと思います。
まず、どういう送り札が有効かという事を考えると、『自分にとってやりやすい』『相手にとってやりにくい』である札を決めて送ることだと思う。だから、そのときの自分にとって最適な札を送り続けることが、試合に勝つためのひとつのポイントとなる。
ちなみに、個人的な意見としては、『この状況では、絶対にこの札を送るべきだ!』というのは、その人の取りや性格によって代わってくるものであり、終盤の残り枚数がわずかな状況や、札合わせをしている状況でない限りは、絶対的に有効とされる送り札は存在しないと思う。だから、自分の取りのスタイルが周りと明らかに違うのであれば、一般的な送り札から脱却して、自分に最適な送り札を考えてみると良いでしょう。
ここまでが、大会のような勝ちにこだわる試合ですべき送り札の選び方です。常にこのような送り方をしていても良いのですが、一定の送り方をしていると札に偏りが出てきてしまいます。
例えば、『おおけ』の札を自陣に置いているとお手つきがしやすい、という理由で相手陣に送るという戦法をとっていると、いつまで経ってもその弱点は克服されません。だから、勝ちたいときには送っても良いけど、練習の時には送らずに、お手つきをしそうだという苦手意識を克服しないと、いつまで経っても上達しません。同じように、『よのなかは』『よのなかよ』の別れ札が苦手なので送らずにくっつけたまま、という戦法をとっている場合も同じです。
特に、自陣に友札がある場合には、序盤から中盤にかけて1枚送って別れ札にすべきでしょう。『よの』のタイミングで取るチャンスは、2試合に1回程度の割合で実践で発生しますが、『よのなか』の2枚が場に存在するのは4試合に1回程度しか発生しません。だから、友札として『よのなか』をくっつけたままにしておくと、ただでさえ少ない『よのなか』の別れ札を実践で練習する機会を、さらに減らすことになってしまうのです。
競技かるた初心者は、「友札は送れ」と教えられた人が多いと思いますが、その理由のひとつがこれなのです。自分が練習したい状況や苦手な状況を、送り札によって率先して作っていき克服する……例えそれがその試合の勝利へとつながらなかったとしても、確実に未来の勝利へとつながっていくのです。
練習中は、『自分にとってやりやすい』『相手にとってやりにくい』という送り札の基本を大切にしつつも、『苦手な状況を作り出す』『練習したい状況を作り出す』ということが大事になってくるのではないかと思います。