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競技かるたアニメ『ちはやふる2』第4話感想
競技かるたアニメ『ちはやふる』第1話感想
というわけで、ようやく観ることが出来たので、マンガのちはやふると同じようにアニメ版も感想記事を書いていこうかと思います。
マンガは読まずにアニメだけ観てこのサイトに訪れた方もいらっしゃると思うので、出来るだけアニメの今後の展開には触れないようにして書いていきたいのですが、明言を避ける形でそれとなく書くことはあると思います。あらかじめご了承ください。
では、競技かるたアニメ『ちはやふる(作:末次由紀)』の感想を、ネタバレありで書いていきます。
『難波津に……』の木簡が見つかったよ
今日、ニュースや新聞でこの話題がありました。一言で言えば、万葉歌が書かれた木簡が発見されたということです。『木簡』は、文字を書くためにつくられた木の板で、紙がまだ高価だったころに使われていた物です。
で、何故僕がこのニュースをわざわざ取り上げたのかと言うと、木簡から読み取れる歌のひとつが、競技かるたの序歌として広く用いられている『難波津に……』の歌だからだ。木簡からは、『奈迩波ツ尓(なにはつに)』『夜己能波(やこのは)』『由己(ゆご)』の文字が読み取れるらしく、ニュースでは『難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花』の歌が見つかった。などと報道されています。
競技かるたをやっている人は、ここで「あれっ!?」と違和感を覚えませんか?下の句の始まりが、普段みんなが聞き慣れている『今を春べと』ではなく『今は春べと』になっています。何故違うのか……これには理由があります。
文学的に正しいのは、一般的には『今は春べと』の方だとされています。しかし、このようにして読むと競技かるたではちょっとした問題が起きるわけです。何故かというと、小倉百人一首には下の句が『今はただ……』で始まる、決まり字が『いまは』歌が存在するので、間違ってしまう可能性がある。だから、敢えて『今を春べと』に変えて読まれているようです。
僕は、このちょっとした雑学を周りで競技かるたをしている人に何人か話したことがあるんですが、この話をすると高確率で「でも、『いまは』と『いまこ』が同じ陣にあったら、『いま』の時点で間違えちゃうよね」と言われます。まぁ、そこまでのフォローはできませんわ(笑)
管理人の一言
このサイト(かるた一病息災)では、携帯用サイトとパソコン用サイトを別ページにして運用しているわけですが、実は携帯用サイトにしかないコンテンツもいくつあります。
で、その中のひとつに『管理人の一言』という、携帯用サイトのトップページに僕が気まぐれで適当に一言書いていくというのがあるわけですが、今までどういうことを書いてきたのかをまとめてみようと思います。
第28回高校選手権観戦記2【団体戦開始前編】
朝5時半、自然と目が覚めた。本当はもっと遅く起きて行こうかと思っていたが、せっかく早く起きたので鹿本高校に一緒について行くことにした。京都駅に着くと、同じく近江神宮に行ってかるたをするであろう高校生たちが結構いたので、「今『難波津にー』と叫んだらみんな振り向くだろうな……」と思ったりしたが、さすがに気まずくなるので止めることにした(笑)
で、JRで西大津駅まで行き、そこから歩いて近江神宮に着いた。大学選手権の時に行って以来3年ぶりだが、特に変わった様子はないようだった。入場行進では「みなさん拍手をお願いします」というアナウンスがあったのでずっと拍手していたのだが、みんな全然拍手しないんだね……多分、僕が一番たくさん拍手を送っていたと思うぞ(笑)
人が多かったので、開会式の時には控え室でゆっくりと休んでいた。試合が始まる直前になると、各高校の選手たちがそれぞれのユニフォームに身を包んでいた。ふと気づいたのだが、木造高校のユニフォームに『KIZUKURI』と書いてあった。『KIDUKURI』じゃないんだなー、と思いつつAパートが行われる2階の会場に向かうのであった。
<つづく>
様々な序歌
競技かるたでは、一枚目に読まれる序歌は基本的に「難波津に……」の歌である。これは、全日本かるた協会がこの歌を指定序歌としているからであって、別にこの歌を絶対に初めに読まなければならないという訳ではない。僕が知る限り、現在次のような歌が序歌として使われている。
難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今を春べと 咲くやこの花
王仁 / 全日本かるた協会の指定序歌
東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ
菅原道真 / 太宰府大会での序歌
諸人を はくくむ誓 ありてこそ うみの宮には あとをたれけめ
藤原家隆 / 宇美大会での序歌
東海の 小島の磯の 白砂に 我泣き濡れて 蟹と戯る
石川啄木 / 五色百人一首の序歌
他にも色々ありそうなので、もし他に知っている方がいたらご連絡ください。一応、ワンポイントレッスンとして補足しておくと、菅原道真は「このたびは……」の歌を読んでいる菅家と同一人物であり、藤原家隆は「風そよぐ……」の歌の従二位家隆と同一人物です。ちなみに、下の句かるたの場合は序歌は存在せずに、初めに読まれた札は取れない札として、ずっと場に残り続けるらしい……
今年の太宰府大会のとき、いつものように一回戦負けして廊下でのんびりしていると、役員に対して「すみません、今日読まれていた序歌はなんという歌ですか?」と、質問してメモを取っている姿を見かけた。そのとき、他の大会でも「難波津に……」以外の札がもっと読まれるようになったら面白いのにな、と思った。
例えば、全国各地で開かれている公認・非公認大会で、それぞれご当地にまつわる独自の序歌を使用するようにする。そうすれば100首くらいあつまりそうだから、それを新たな百人一首(仮にご当地百人一首と命名)として作り出せないだろうか?このご当地百人一首を競技かるたの札にしたものをつくり、年に一回くらい全国大会を開いたら面白いのではないかと思った。決まり字のバランスが変わって、普段強い人が意外と苦戦するかもしれない(笑)
とりあえず、熊本大会での序歌を独自のものにするとしたら何がいいかな……?ちょうど、熊本大会が開かれている大慈禅寺には種田山頭火の句碑があるので、それを読むことにすればいいかも。句碑に書かれている歌は……
まったく 雲がない 笠をぬぎ
種田山頭火 / 大慈禅寺の句碑より
うわっ、短歌じゃなくて俳句だった!そういや、種田山頭火は自由律俳句で有名な俳人だった……五七五の形ですらないぞ(笑)
下の句かるた
以前も下の句かるたの試合動画を紹介(2005-01-18 下の句かるたの動画)したが、今回も下の句かるたの動画の紹介です。見ていて楽しそうな試合ですねー。どうやら『ナイスー!』の声かけは全国共通みたいだ。競技かるたと微妙に構えが違うけど、もしかして両手を使っていいルールなのかな?なんとなく、下の句かるたのルールを競技かるたと対比してまとめてみた。
| - | 競技かるた | 下の句かるた |
|---|---|---|
| 一首目の空札 | 『難波津に……』が主に使用される | 100枚のうちの1枚がランダムで読まれる。ここで読まれた札は試合中取ることが出来ない |
| 札 | 紙で出来た札に、歴史的仮名遣いが活字で書かれている | 板で出来た札に、崩し字で書かれている |
| 歌 | 上の句、下の句を両方とも読む | 下の句しか読まない |
| 読み | 決まり字までは同じように読む | 決まり字前に分かるように、読み方を変える |
| 対戦形式 | 主に、25枚vs25枚の個人戦 | 主に、3人vs3人の試合形式。攻め、守り、中堅と役割分担がある |
| 開催地域 | 本州・四国・九州 | 北海道 |
| テンション | 静かに | にぎやかに |
多分こんな感じだと思います。間違いがあったらご指摘ください。もし下の句かるたをやる機会があったら、床を叩きまくってみたいです♪競技かるたで同じ事をやったら怒られるしね(笑)
[Amazon: B001CIKHAW]第21回宇美大会 その2
「諸人を はくくむ誓 ありてこそ うみの宮には あとをたれけめ」
藤原家隆_(従二位)
宇美大会では、この歌が序歌として読まれました。「序歌って『難波津に……』に決められているんじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、『難波津に……』の歌を読むように定められているのは全日本かるた協会主催の大会だけであり、他の大会では強制されていません。他に違う序歌が読まれる例としては、太宰府の大会で『東風ふかば……』の歌が読まれたりしています。他にそういった大会があれば教えていただけるとうれしいです。
別に『難波津に……』の歌が嫌いと言うわけではありませんが、こういった違う序歌を用いる大会がもっと増えると面白いなと思った。例えば、昔序歌として使われていたらしい『君が代』を使ってみるとかね(笑)この歌が短歌になっていることに気付いていない人は多いと思うので、きっとびっくりすることでしょう。